※2026年7月時点の情報です。
ふるさと納税は「寄付金控除」に連なる制度です。
ここでは寄付金控除に加えて、何がどう計算されているのかを詳しく解説します。
寄付金控除の仕組み
寄附金控除は、対象になる寄附をした場合に使える制度です。
基本の考え方は「寄附金額 − 2,000円」です。
ただし、すべての寄附が対象になるわけではありません。
| 寄付先 | 所得税 | 住民税 | ふるさと納税の特例分 |
|---|---|---|---|
| 普通の団体・任意団体 | 基本なし | 基本なし | なし |
| 国・地方公共団体 | あり | あり | 自治体寄附なら条件次第であり |
| 認定NPO・公益法人など | あり | 条例指定ならあり | なし |
| 自治体への寄付 | あり | あり | 総務大臣指定自治体ならあり |
つまり、認められた団体に寄付しなければ、寄付金控除は受けることが出来ません。
YouTuberに寄付したところでってことです。
では、場合分けしつつ詳しく解説します。
場合分けしてみる
①所得控除
(寄付額-2,000円)×所得税率(0%から45%)
※所得控除の対象となる寄附金の額は、総所得金額等の40%が上限
②【住民税(基本分)】
税額控除:(寄付額-2,000円)×10%
③【住民税(特例分)】
税額控除:(寄付額-2,000円)×(100%-10%(基本分)-所得税率(0%から45%))
この三つを使います。
①は「所得控除」と書いていますが所得税の計算のみの適用です。この部分では住民税は控除されません。
②・③は「住民税の税額控除」なので、支払うべき住民税から直接引かれます。
※厳密には復興特別所得税を加味します。この記事では分かりやすさ優先で簡略化しています。
※住民税特例分には、住民税所得割額の20%という上限があります。
ほぼしないと思うけど「所得税分だけ」対象
①所得控除(寄付額-2,000円)×所得税率(0%から45%)のみ適用される寄附です。
例:認定NPO法人・公益社団法人・公益財団法人・学校法人・社会福祉法人・特定公益増進法人
住民税の寄附金税額控除は、都道府県や市区町村が条例で指定しているかが絡んできます。
ここでは、指定していない場合です。
所得税率10%の人が、これらに3万円寄付した場合
(30,000-2,000)×0.1=約2,800 ※計算は簡略化してます
約2800円の所得税が軽くなります。
住民税は軽くなりません。
しかし、さらにややこしいことに認定NPOだと税額控除を選べる場合もある。
その場合の計算は
(寄付額 − 2,000円)× 40%
3万円なら
28,000円 × 40% = 11,200円
これが、所得税から税額控除されます。強いです。
ただし、所得税額の25%上限など細かい上限があるので、無限ではない。
「所得税と住民税(基本分)」が対象
①と②【住民税(基本分)】税額控除:(寄付額-2,000円)×10% が適用される寄附です。
対象は
- 条例指定寄附金
都道府県や市区町村が条例で指定している団体への寄付。 - 共同募金会・日本赤十字社支部への寄付
自治体によっては、共同募金会や日本赤十字社支部への寄付が基本控除対象になる。 - 特例控除対象外の自治体への寄付
ここがややこしい。自治体への寄付でも、必ずふるさと納税の特例分が使えるわけじゃない。
所得税率10%の人が3万円寄付した場合
①所得控除:(30,000-2,000)×0.1=約2,800
②住民税基本分:(30,000-2,000)×0.1=2,800
で、合計約5,600円軽くなります。
全て対象の寄付
①②③【住民税(特例分)】税額控除:(寄付額 – 2,000円)×(100%-10%(基本分)- 所得税率(0%から45%))
すべて適用される寄附です。これがいわゆる「ふるさと納税」。
- ポータルサイト経由の寄付
- 自治体公式サイトからの寄付
- 返礼品なしの寄付
- 災害支援目的の自治体寄付
なんと、ポータルサイトから寄付した場合だけではありません。
普通に自治体に寄付した場合でも税金上はふるさと納税扱いです。
では、所得税率10%の人が3万円寄付した場合
①所得控除:(30,000-2,000)×0.1=約2,800
②住民税基本分:(30,000-2,000)×0.1=2,800
③住民税特例分:(30,000-2,000)×(1-0.1-0.1)=22,400
合計約28,000円です。
どれだけ、ふるさと納税が強いかお判りでしょうか?
これは実質2,000円で返礼品をもらっていると言っても過言ではないです。
そりゃみんなふるさと納税します。
さて、まだもう一つ税金的にさらにややこしくしているものがあります。
「ワンストップ特例制度」です。
ワンストップ特例制度を使ったら?
ワンストップ特例制度を使った場合・・・
所得税は軽減されません!
でも心配しないでください、その分住民税から引かれます。
ワンストップ特例制度の中身は先に挙げた②と③に加えて
「申告特例控除」があります。
これは、本来控除されるはずだった分の代わりです。
なぜこうなっているのか?
確定申告しない人向けの簡略制度
だからです。
確定申告しないなら、国税である所得税側をいじれない。
だから、地方税である住民税側で全部処理する。
その結果、
所得税分も住民税から引く
という変な形になっています。
注意点
ワンストップ特例を出していても、あとで確定申告したらワンストップは無効。
わすれないように。
まとめ
これを最後まで読んだあなたは物好きです。
これで胸を張ってふるさと納税について語れることでしょう。
参考
